養蜂とはちみつの歴史

ミツバチと人類

8月3日は「はちみつの日」。知っていましたか?

はちみつといえば、良質なビタミン類やミネラル、アミノ酸や酵素といった栄養素を豊富に含んだ自然食品として世界中の人に知られています。その歴史は古く、西洋では紀元前5000年ごろにはすでに養蜂が行われていた記録があるのです。

ミツバチが地球上に現れたのは、約2千万年~1千万年前と言われています。 人類が数百万年前に現れたのに比べると、ずっと以前のことです。 ミツバチと人類との関わりは、はちみつの採集に始まりました

紀元前6000年頃に描かれたスペイン東部にあるアラニア洞窟の壁画には、ミツバチの巣に手を入れて、はちみつを採集している人の姿が描かれているのです。 蜂に刺されるリスクを犯してでも手に入れたい「はちみつ」は、古代人にとってもすごく素敵なものだったと容易に想像できます。

そして、紀元前2600年頃のエジプトの壁画には、はちみつの採集から保存までの様子が細かく描かれています。 そして、これが世界最初の養蜂国エジプトの「養蜂」の最古の証拠となり、養蜂の歴史が始まっていくのです。

そしてはちみつは世界中で長年親しまれていながら、謎の多い食品としても有名。食用として有能なのは疑うべくもないのですが、不思議なのは古来より薬用として用いられていることにもあるのです。

養蜂の歴史

地中海周辺から始まった養蜂は、次第に世界に広がりました。

初期の養蜂では、現在のように巣が木の枠にはまっておらず、わらで作ったものや陶器の巣箱がほとんどでした。しかしこの方法では、はちみつを採集する時に巣を壊さなくてはならず、また最初からやり直さなくてはなりませんでした。

そのような方法を改めたのが近代養蜂で、1850年代に現在のような巣箱が発明されました。 これは、自然に作られているみつばちの巣に近い形で考案されたものなのです。

このような近代養蜂が日本に入ってきたのは明治時代になってからのことでした、欧米文化の流入と共に新しい産業として定着しました。 自然が豊かだった頃、花を追って北上しながらはちみつを採集する移動養蜂が盛んでしたが、現在ではあまり見られなくなっています。

近年はミツバチの減少が世界的な問題となっています。農薬の使用や公害、自然環境の減少などが原因だといわれていますが、はっきりとした原因は分かっていないようです。しかし、わたしたち人間の生活が彼らに何らかの影響を及ぼしているのは間違いないだろうといわれています。

※参考書籍

  • 松香光夫「ミツバチ利用の昔と今」(農山漁村文化協会、1998年)
  • 渡辺 孝「ミツバチの文化史」(筑摩書房、1994年)

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